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院長コラム『Dr.原口のご存じですか?』

皮膚色の変化(色素斑)~しみ・くすみ~ Part2 「肝斑」

 「しみ・くすみ」にお悩みの方は多いと思います。Part1で「老人性色素斑」についてお話いたしました。今回は“くすみ”の代表格「肝斑」に焦点を当ててみようと思います。

「肝斑」って聞いたことはありますか?
 「出産してから“くすみ”が増えた」、「更年期なのか“くすみ”が濃くなってきた」、思い当たることはありませんか?肝斑は30歳代くらいから両ほほに出現する薄茶色の色素斑です。境界はやや不鮮明で、「なんとなくこのあたりのくすみが気になってきています」という相談が多いです。

「肝斑」とは
 肝斑は両ほほを中心に出現する、境界がやや不明瞭な茶色の色素斑です。皮膚表層にメラニン顆粒が増えており、時に真皮上層までメラニン顆粒を認めます。
 原因としてホルモンバランスの乱れが考えられており、妊娠や更年期などホルモンバランスが乱れやすい時期に、出現して色が濃くなります。ホルモンの影響のほか、紫外線やこするなどの刺激も肝斑の原因や悪化要因になります。肝斑が気になる方は日頃のスキンケアを見直すことも重要です。


肝斑

「肝斑」の治療方法
 肝斑はレーザー治療を行うとかえって色が濃くなりやすいことが知られています。最も有効とされている治療方法はトラネキサム酸の内服で、トレチノインやハイドロキノン外用やイオン導入などを組み合わせることになります。近年レーザートーニングというレーザー治療が有効であると報告されていますが、治療効果については専門家でも意見が分かれている状態です。いずれの治療方法も、長期間継続することが重要です。

<トラネキサム酸>
 詳細な作用機序は不明ですが、確実な効果が期待できる唯一の治療方法です。

<ハイドロキノン>
 色の原因になるメラニンを減らします。

<トレチノイン>
 表皮の中にたまったメラニンを、古い角質ごと排泄します。

<レーザートーニング>
 低出力のレーザーを当て、色調を改善させます。通常複数回の照射を行います。

「肝斑」のまとめ

  • ホルモンバランスの乱れなどが原因
  • 加齢や紫外線、こするなどの刺激による皮膚へのダメージで悪化する
  • 治療はトラネキサム酸の内服にハイドロキノンやトレチノイン外用を併用
  • レーザー治療ではかえって悪化しやすい
  • 自分の肌質にあったスキンケア方法をマスターする治療、予防のために紫外線対策を万全に行う
  • 治療は年単位で長期間継続することが重要

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