傷あと・ケロイド
ケガや手術の傷あとがひきつれて目立ち、痛むなどの症状がある場合、傷あとを完全に消してしまうことはできませんが、手術などの治療を行うことで症状をやわらげ、整容的にも改善することができます。
その中で、ケロイドや肥厚性瘢痕と呼ばれる赤く、盛り上がり、痛みやかゆみを引き起こす傷あとの治療は注意が必要です。ケロイドや肥厚性瘢痕ができやすい体質や体の部位があり、手術だけでは再発することがあるため、内服や外用剤、注射などを組み合わせた治療が求められます。傷あとの治療は形成外科の専門性が発揮される分野になりますので、お悩みの方はご相談ください。
傷あと・ケロイド ～よくある質問と回答集
- 保険治療はできますか？
- 傷あとがひきつれて痛みや運動障害がある状態（瘢痕拘縮）やケロイド・肥厚性瘢痕の治療は保険診療ができます。保険診療対象外になる傷あとの治療も行っておりますので、お気軽にご相談ください。
- ケロイドと肥厚性瘢痕について教えてください。
ケロイドと肥厚性瘢痕は両者ともに赤く盛り上がり、かゆみや痛みなどの症状を伴うという共通点があります。病理組織学的には区別がつかないとされていますが、経過に違いがあり、ケロイドは傷あとの範囲が徐々に拡大し、肥厚性瘢痕は傷あとの部分から拡大しないとされています。ケロイドは体質の関与が強いため、わずかな傷（虫刺されや予防接種など）からも発生します。肥厚性瘢痕は肩や胸、下腹部など皮膚の緊張が強いところにできやすい特徴があります。治療後の経過にも差があり、ケロイドは体質が関係するため再発しやすいです。
ケロイド 肥厚性瘢痕 体質 関与が強い 関与が弱い 好発部位 どこにでもできるが、前胸部や肩など 前胸部や下腹部、肩や背部などにできやすい 治療後の再発 しやすい やや少ない キズとの関係 浅く小さな傷からでも発生する 深いやけどや化膿したキズから発生しやすい
